宅建業法

宅建の標識 どこに掲示すればよい? 標識を掲示する責任は誰にある?

宅建の標識

標識は、宅建業者の事務所に備えるべき5点セットの1つ

標識は、宅建業者の事務所に備えるべき5点セットの1つです。

5点セットとは、以下のようなものです。

それぞれの事務所ごとに、以下の5つの物を備えておかなければなりません。

標識

宅建業者は、事務所の見やすい場所に標識を掲示しなければなりません。

報酬額

宅建業の代理・媒介の場合の報酬額は、国土交通大臣によって定められています。

その報酬額の表を、それぞれの事務所に掲示する必要があります。

なお、自社物件の分譲が専門の宅建業者には、代理・媒介は関係ありませんが、その場合でも、報酬額を掲示することが定められています。

宅建業の報酬額については、次の記事も参考にしてください。

宅建業法 報酬額の上限
宅建業法で定められている報酬額の上限とは?宅建業法で定められている報酬額の上限とは? こんにちは、ジュンです。 今回は、宅建業法における「報酬額の上限」について説明します...

 

専任の宅建士

宅建業者は、事務所ごとに5人に1人以上の割合で、成年者かつ専任宅地建物取引士(宅建士)を置かなければなりません。

「成年者」について

「成年者」の定義には、「20歳未満で婚姻している者(成年擬制)」も含まれます。

「専任」について

専任とは常勤者であることをいいます。複数の事務所に雇われている宅地建物取引士では、専任とはいえません。

「5人に1人の以上の割合」について

たとえば、12人の社員がいる事務所では、3名の専任の取引士が必要です。

また、退職など、専任の取引士に欠員が生じた場合、2週間以内に補充しなければなりません。

補充が間に合わなかった場合は、業務停止処分を受けることがあります。

帳簿

宅建業者は、事務所ごとに取引を記録した帳簿を備えなければなりません。

帳簿は、紙で管理する他、パソコンの記憶装置などで管理することも可能です。

帳簿には、5年間の保存義務があります。なお、自社が販売する新築住宅に係る帳簿の保存期間だけは10年となっています。

従業者名簿

宅建業者は、事務所ごとに従業者名簿を備えなければなりません。

従業者名簿も、帳簿と同じくパソコンの記憶装置などで管理することができます。

従業者名簿の保存期間は10年間です。

なお、取引関係者から要求があった場合、従業者名簿を閲覧させなければなりません。
この閲覧させる義務は従業者名簿のみであり、帳簿には閲覧義務はありません。

5点セットについては、次の記事も参考にしてください。

宅建業法上の事務所
宅建の事務所の5点セットとは? ~事務所・案内所等に据え置くものを徹底解説!こんにちは、ジュンです。 今回は、「宅建業法上の事務所」に関してお伝えします。 宅建業法においては、免許を申請する前に、事務...

 

標識を掲示する主旨

宅建業法第50条第1項に、以下のように定められています。

無免許営業を防止すること、責任の所在を明確にすること等の目的で、宅地建物取引業者に義務付けられたものである

標識を掲示しなければならない場所

標識を掲示しなければならない場所は以下のとおりです。

  • 事務所
  • 事務所以外で、継続的に業務を行うことができる施設を有する場所
  • 一団の宅地・建物の分譲を行う際に設置された案内所
  • 「他の宅建業者が行う一団の宅地建物の分譲」の代理・媒介を行う際に設置された案内所
  • 宅建業に関する展示会その他それに類する催しを実施する場所
  • 一団の宅地建物の分譲をする場合における、その宅地建物が所在場所

 

標識の記載事項

標識に記載すべき事項は次のとおりです。

必ず記載が必要な事項

  • 免許番号
  • 免許有効期間
  • 商号(または名称)
  • 代表者の氏名
  • 主たる事務所の所在地

必要に応じて記載が必要な事項

  • 専任の宅建士を設置すべき場所については、その者の氏名
  • 代理・媒介を行う場合は、その種別。および売主の商号または名称
  • クーリングオフが適用される場所においては、その旨

標識に関する過去問出題例

ここでは、平成16年問43を確認してみましょう。

宅地建物取引業者A(甲県知事免許)が甲県に建築した一棟100戸建てのマンションを、宅地建物取引業者B(国土交通大臣免許)に販売代理を依頼し、Bが当該マンションの隣地(甲県内)に案内所を設置して契約を締結する場合、宅地建物取引業法(以下この問において「法」という。)の規定によれば、次の記述のうち正しいものはどれか。

  1. A及びBは当該マンションの所在する場所について、法第50条第1項に規定する標識をそれぞれ掲示しなければならない。
  2. A及びBはその案内所について、それぞれの法第50条第1項に規定する標識に専任の宅地建物取引士の氏名を記載しなければならない。
  3. Bはその案内所に、業務に従事する者5人につき、専任の宅地建物取引士を1人置かなければならない。
  4. Bは法第50条第2項で定める届出を、その案内所の所在地を管轄する甲県知事及び甲県知事を経由して国土交通大臣に、業務を開始する10日前までにしなければならない。

上記の問題では、選択肢1と選択肢2が標識に関する問題です。

選択肢1ですが、マンション所在地に標識を設置しなければならないのは、分譲業者(売主)のAのみです。よって間違いです。

選択2ですが、案内所に標識を設置しなければならないのは、代理業者のBだけです。よって間違いです。

以上、「標識の設置義務があるのは誰か」という問題は、定期的に出題されますので、必ずおさえておくようにしてください。

なお、本問の正解は選択肢4となります。選択肢3については、案内所の場合は「専任の宅地建物取引士が1名以上」と規則のため、間違いとなります。

その他、以下のワンポイントWebテキストも参考にしてみてください。