こんにちは、トシゾーです。
今回は、「そもそも宅建士とは?」ということについて、説明したいと思います。
本サイトを訪問される方は、「宅建試験の受験を考えている方」が多いと思いますが、なかには
- いろいろな資格を調べるうちに宅地建物取引士(宅建士)について興味を持ったが、まだ宅建士のことをよく知らない。
- 業務で「宅地建物取引士(宅建士)の資格を取るように」と言われたけれど、そもそも宅建士についてよくわかっていない。
という方もいらっしゃると思います。
そのような方のために、
この記事さえ読めば、宅建士がどんなものか、ザックリ分かる!
という記事を目指して執筆しました。該当する方は、ぜひ読んで頂けると嬉しいです。
宅地建物取引士(宅建士)とは?どんな仕事なのか分かりやすく簡単に説明してみた
あなたは宅地建物取引士(宅建士)と呼ばれる資格について、どの程度ご存知ですか?
一度は宅地建物取引士(宅建士)という言葉を聞いたことがあっても、どのような仕事内容なのか、知らない方も多いのではないでしょうか。
宅地建物取引士(宅建士)は分かりやすく簡単に説明すると、不動産取引の専門家です。
不動産の売買や賃貸物件の斡旋など、土地や建物に関する専門知識を有してお客さまやクライアントに詳しい説明ができるようになります。
具体的に宅地建物取引士(宅建士)の資格を持つことで、どんな仕事ができるようになるのかまとめてみました。
- 宅地建物の取引の契約締結でお客様に重要事項の説明をする
- 宅地建物の取引の契約締結が終わった後に交付される書類に署名や押印をする
- 土地や建物を売り出したい人をサポートする
- 土地や建物を購入したい人や借りたい人に合う不動産を探す
- 土地や建物を所有する売主・買主の仲介をして契約をサポートする
- デベロッパーの依頼を受けた後に、分譲住宅や土地の広告活動や販売活動をする
「不動産関係のスペシャリストが宅地建物取引士(宅建士)」とイメージすると、何となく業務内容が想像できますね。
宅地建物取引士(宅建士)の独占業務とは?
宅地建物取引士(宅建士)は他の従業員やスタッフと同じように、通常、物件の調査や価格査定を中心に様々な業務を行います。
しかし、宅地建物取引士(宅建士)の資格を持つ人しかできない仕事の独占業務があるのが大きな特徴です。
宅地建物取引士(宅建士)の独占業務は次の3つに大きくわけられます。
- 重要事項の説明(法35条)(不動産の買主や借主に損害が生じないように最低限の情報を与える)
- 重要事項説明書への記名・押印(重要事項をお客様にきちんと伝えたことを証明する)
- 契約書への記名・押印(法37条)(契約内容を確認して誤りがないことを証明する)
独占業務はどれだけ不動産関連の知識を持っている人でも、宅地建物取引士(宅建士)の資格を持っていなければ、行ってはなりません(法律で禁止されています)。
独占業務のうち、「重要事項説明(法35条)」の詳細については、下記の記事を参考にしててください。
※以下の記事では、宅建の資格の使い道(独占業務および独占業務以外にもできること)をまとめています。よろしければ参考にしてみてください。
宅地建物取引士(宅建士)は人気がある?それともない?
資格を取得するに当たり、「人気があるの?」「それとも人気がない?」と気になる方はいます。
結論から言うと、宅地建物取引士(宅建士)はビジネスマンから人気の資格です。
その証拠として、宅地建物取引士(宅建士)の試験は毎年20万人以上が受験しています。
他の資格と比べて宅地建物取引士(宅建士)の受験者数が多いのは、「不動産業界」「建築会社」「金融機関」への就職や転職に大いに役立つのが理由ですね。
宅地建物取引士(宅建士)のメリット!やりがいや魅力は?
宅地建物取引士(宅建士)の資格取得を目指す予定の方のために、メリットや魅力をいくつか挙げていきます。
- 不動産関連のスペシャリストなので、不動産管理会社や金融機関への転職がしやすくなる(面接官にアピールできる)
- 一度合格すると一生使える国家資格で、資格更新の手続きは特に行わなくても良い(試験に合格した後は資格登録が必要。登録は一度行うと登録消除処分事項に該当しない限り一生有効ですが、宅建士として業務をするためには、宅建士証を5年ごとに更新しなければなりません)
- マイホームを購入したり家を借りたりする際に、宅地建物取引士(宅建士)としての知識が役立つ
- 良い会社に就職したり自分で起業したりと、安定した収入を得られる
「お客様の大事な住処を提供する仕事で責任感がある」「トラブルを解消するとお客様と信頼関係を築ける」など、宅地建物取引士(宅建士)の仕事にやりがいを感じている方も多いでしょう。
宅地建物取引士(宅建士)のデメリットや大変なこと
一度資格を取得すれば、一生涯に渡って宅地建物取引士(宅建士)は役立ちます。
しかし、宅地建物取引士(宅建士)にしかないデメリットや大変なこともありますので、一度押さえておきましょう。
- 簡単に取得できる資格ではないので、勉強するのが大変
- お客様やクライアントからのクレーム対応で気がめいってしまう
- 資格を持っているだけでグンと年収がアップするわけではない(資格手当が支払われる程度)
- お客様が専門的なことや法律的なことを問いかけてきた時に初心者だとプレッシャーになる
宅地建物取引士(宅建士)はとてもやりがいのある仕事ですが、日々の業務の中で大変なこともたくさんありますよ。
上記のうち、宅建の資格手当については、下記記事を参考にしてください。
宅地建物取引士(宅建士)の年収はどのくらい?
宅地建物取引士(宅建士)の平均年収がどのくらいなのか、年齢別のデータをまとめてみました。
20歳~24歳:307.8万円
25歳~29歳:383.4万円
30歳~34歳:421.2万円
35歳~39歳:480.6万円
40歳~44歳:540.0万円
45歳~49歳:604.8万円
50歳~54歳:648.0万円
55歳~59歳:642.6万円
60歳~65歳:437.4万円
性別で差はありますが、宅地建物取引士(宅建士)の平均年収は320万円~540万円程度です。
宅地建物取引士(宅建士)以外にも別の資格を持っていると、給料や年収は上がります。
宅建士の年収や給料については、以下の記事に詳細にまとめましたので、気になる方はチェックしてみてください。
宅地建物取引士(宅建士)の受験資格
宅地建物取引士(宅建士)に受験資格があるのかどうか、疑問を抱えている方はいませんか?
例えば、税理士の試験は大卒必須といった要件があります。
しかし、宅地建物取引士(宅建士)には受験資格がありません。
「年齢」「性別」「国籍」などの条件は一切なく、知識さえ持っていれば10代の未成年でも宅地建物取引士(宅建士)の資格を取得できます。
受験資格のほか、宅建試験制度の概要や受験手続の流れ、受験スケジュールなどについての詳細は、下記を参考にしてください。
宅地建物取引士(宅建士)の試験内容や科目
以下では、宅地建物取引士(宅建士)の試験内容や科目についてまとめてみました。
全部で50問の試験で、目標点は36点~38点が目安です。
宅地建物取引士(宅建士)の試験の解答方式はマークシートで記述式の問題がないため、他の資格試験と比べると取り組みやすくなっています。
その他、宅建試験の出題内容(試験内容)の詳細については、下記を参考にしてください。
宅地建物取引士(宅建士)の難易度や倍率、受験者数
宅地建物取引士(宅建士)がどのくらい難しいのか、試験の受験者数や倍率(合格率)のデータを見ていきましょう。
<年度 受験者数 合格者数 合格率>
平成22年 186,542人 28,311人 15.2%
平成23年 188,572人 30,391人 16.1%
平成24年 191,169人 32,000人 16.7%
平成25年 186,304人 28,470人 15.3%
平成26年 192,029人 33,670人 17.5%
平成27年 194,926人 30,028人 15.4%
平成28年 198,463人 30,589人 15.4%
平成29年 209,354人 32,644人 15.6%
平成30年 213,993人 33,360人 15.6%
最難関の試験ではありませんが、宅地建物取引士(宅建士)の平均合格率は15%前後ですので、それなりに難易度は高いと心得ておくべきです。
宅建士試験の難易度や、合格までに必要な勉強時間については、下記にまとめてありますので、よろしければ参考にしてください。
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宅建試験関連については、下記の記事も参考にしてください。
<試験概要>
<試験対策(総合)>
- 独学勉強法【人気】
- 独学のメリットとデメリット
- 独学向けテキストランキング【おすすめ】
- 難易度
- 必要な勉強時間、勉強する順番【おすすめ】
- 過去問の使い方【人気】
- 模試の活用方法
- 5点免除
<試験対策(科目別)>
宅地建物取引士(宅建士)の歴史
宅地建物取引士(宅建士)は、不動産業界の歴史とも言える資格です。
宅地建物取引業法が施行される昭和27年以前は、不動産の売買において仲介手数料の規定がありませんでした。
そのため、契約が成立した後に多額の手数料をお客様から請求したり無権利の土地を勝手に売買したりと、悪質業者がたくさん存在していたのです。
しかし、昭和27年に宅地建物取引業法が施行されてからは、今までの状況が改善されています。
更に昭和33年には宅地建物取引士(宅建士)の資格試験が導入され、日本の不動産業の大枠が出来上がったわけです。
宅地建物取引士(宅建士)に将来性はある?
宅地建物取引士(宅建士)を取得する方はどんどん増えていますので、「将来性はないのでは?」「他の人と差別化できないのでは?」と疑問を抱えている方は少なくありません。
そう考える気持ちはわかりますが、不動産は私たちの生活や仕事の拠点として絶対に必要です。
「マンションやアパートを探したい」「不動産を購入したい」という人がいなくなることは100%ありませんので、宅地建物取引士(宅建士)は将来性のある資格だと考えられます。
少子高齢化や人口減少による影響で仕事量に差が出てくるとしても、独占業務ができる宅地建物取引士(宅建士)の資格を持っているだけで自分の価値にプラスアルファされるのです。
不動産業界だけではなく建築会社や金融機関でも重宝する資格ですので、宅地建物取引士(宅建士)を取得する勉強を始めてみてはいかがでしょうか。
まとめ
以上のように、不動産関連の仕事と深く関わる宅地建物取引士(宅建士)についておわかり頂けたでしょうか。
不動産売買や賃貸契約の際に独占業務ができる資格の宅地建物取引士(宅建士)を取得していれば、業務の幅が広がったり転職の選択肢が増えたりと様々なメリットがありますよ。
毎年20万人が受験する人気の資格ですので、不動産業界や金融業界を目指している方は宅地建物取引士(宅建士)を取得してみてください。