40代に入ってからの転職は難しい、厳しい、と考えている方も多いと思います。
確かに、20代や30代前半など若い頃と比べてみると、40代からの転職は次のような理由で難しくなります。
- 企業は経営の問題解決能力を持つ即戦力の人材を求めている(未経験では選択肢が狭くなる)
- 若者と比較してみると定年まで働ける期間が短い(伸びしろが少なくなる)
- 新しい会社の雰囲気や社風に馴染めない可能性がある
今回、合格体験記を寄稿下さった40代の岡本さんも、当初は「どうせ今から転職して年収アップなんて無理だろ」と思っていたとか。
しかし、「しがない会社員だった私でも、宅建の資格を取得し、未経験から転職に成功し、年収アップすることができました」とのこと。
確かに、40代の求人は30代や20代と比べると少ないです。しかし、宅建資格を持っていれば話は別。転職で俄然、有利に働きます。
この記事では、四十代の会社員・岡本さん(仮名)が宅建士の資格を取得し、未経験からの転職に成功できた体験記について、ご紹介します。
40代の会社員が宅建の資格を取って未経験から転職に成功した体験記
40代~50代で宅建の試験に申し込む数は多い!
岡本です(仮名です)。
40代の私が今の会社員で満足せずに宅建の資格を取ろうと考えたのは、不動産業界で働きたかったからです。
30代を過ぎた辺りから思い描いていたプランですが、当時は中々行動に移すことができませんでした。
何の経験もない自分が不動産業界への転職を成功させるには、アピールポイントが必要になります。
その一つが宅建で、資格を持っていれば若い世代にも負けることはありません。
数多くの国家資格の中でも、宅建士(宅地建物取引士)はトップクラスの受験者数を誇ります。
元々不動産業界で働いている人を含みますが、不動産適正取引推進機構が実施した統計調査では宅建士の資格者数の27.5%が40代とデータが出ていました。
平成28年度の宅地建物取引士の就業者数に至っては、平均年齢は49.6歳(男性50.2歳、女性47.6歳)です。
「40代~50代で宅建の試験に申し込む人数が多いなら自分にもチャンスがあるのでは?」と考えて勉強をスタートしました。
不動産業界において宅建は必須資格と言っても過言ではなく、就職や転職で役立つのは間違いありません。
独学と通信講座で迷う
いざ宅建の勉強を始めるに当たり、独学か通信講座で迷っていました。
宅建試験の勉強方法の中で、スクールへの通学講座が最も合格率が高いようです。
しかし、残業の多い会社員の私がスクールに通い続けるのは困難だと感じたので、独学か通信講座で迷いました。
宅建試験を独学でこなすのか通信講座を利用するのか、次のようにメリットは違いますね。
- 独学は何と言っても費用が安く、自分のペースで勉強ができる
- 通信講座は通信学校の受験テクニックを学べるので合格しやすい
通信講座でも挫折しそうで怖かったのですが、未経験で40代の私が独学で宅建試験に合格できるのかどうか不安でした。
宅建試験の合格までに長い時間がかかっていると、50代が近くなって転職どころではなくなります。
そのため、私は通信講座を利用して宅建の勉強をスタートすることに決めました。
通信講座は独学と通学の間くらいで、ある程度自分のペースで勉強できるところも良いです。
宅建の通信講座のサポート体制にはビックリ
不動産や法律に関する知識が何もない状態で通信講座を利用し、宅建試験に合格できるのか最初の段階では不安でいっぱいでした。
しかし、いざ宅建の通信講座を利用してみると、サポート体制の高さに驚きです。
大手の通信講座を選んだのも理由だと思いますが、私が利用したサービスはこのように手厚く宅建の学習をサポートしてくれます。
- 初学者でもわかりやすいオリジナルテキストやオリジナルカリキュラムを採用している
- eラーニングシステムが充実していてマイペースで学習を継続できる
- Eメールによる質問で難解な用語や文章をイメージや図解で教えてくれる
- 個人の進捗度合いに合わせて、具体的な勉強方法を指導してくれる
テキストのわかりやすさとサポート体制の良さはピカイチで、独学では不可能ですね。
平日は会社員として働きながらスキマ時間に宅建の勉強をこなすのは確かに大変でしたが、通信講座の講師やスタッフのサポートのお陰でモチベーションを維持することができました。
スクールへの通学よりもサポートが悪いと聞いていたものの、大手の通信講座であればそんな心配はありません。
お盆を過ぎた辺りから「過去問50問を2時間ではなく1時間30分で解くように」と具体的なアドバイスがあり、そのお陰で時間内に正確に答えを導き出す訓練ができました。
宅建試験合格までをサポートしてくれると考えれば、通信講座の受講費用は安いものです。
本番の宅建試験では40点で合格!
担当講師のペース配分のアドバイスのお陰で、宅建の本試験では最初の1時間で権利関係以外を全て解き終わりました。
残りの1時間を権利関係に費やすことができましたので、読み間違えはなかったですね。
結果的には、本番の宅建試験では40点(権利13/14、法令2/8、税他2/3、業法19/20、免除4/5)で見事合格!
時間をかけて取り組んだ権利関係は、かなりの結果を残せたと思います。
1日の勉強時間は短かったので試験に合格するまでは長い期間がかかりましたが、40代になってからチャレンジして宅建に一発合格できたのは自分の中で自信に繋がりました。
「自分もやればできるじゃん!」と褒めてあげたいですね。
もちろん、宅建の勉強で独学を選んでいたら、一発合格は難しかったと思います。
何も知識のない状態からテキストや参考書を読んでも頭に入りませんし、何よりも自力で学習スケジュールを練るのがとても大変な作業です。
スランプに陥って挫折する方も多いみたいですので、宅建の勉強は自分のライフスタイルに合わせて通学講座や通信講座を選ぶのが良いでしょう。
宅建資格を活かして未経験で転職に成功
宅建の試験に合格してからは、資格を活かしてすぐに転職活動を始めました。
40代の私は若者とは違って時間がないですからね・・・。
しかし、リスクを抑えるために会社員として働きながら転職活動を進めることに!
時間の確保という意味では退職してから転職活動に精を出した方が良いのはわかっていますが、次の4つのデメリットがあります。
- 収入が途絶えるため、中々転職先が決まらないと生活が圧迫する
- 転職活動が思うように進まないと、転職先を妥協しやすい
- 失業の恐れがあって不採用になった時のストレスが大きい
- 転職活動の期間が長引くと意欲やモチベーションが減退する
いくら宅建資格を持っていても、40代で未経験の私は不動産会社から引く手あまたというわけではありません。
転職活動が長引くことを考えて、現職で働いたまま仕事を探すことにしたわけです。
少々時間はかかったものの、私が望んでいた不動産会社に転職できました。
会社員時代よりも年収がアップしたので、やっぱり宅建という国家資格の力は大きいと思います。
もちろん、これから仕事で覚えないといけないことはたくさんありますので、今の会社で少しでも役に立てるように努力していくつもりです。
まとめ
以上、岡本さんの合格体験記でした。
宅建の試験において、学歴や年齢制限は特に設定されていません。
40代でも50代でも、今から学習を始めて宅建の試験に合格することはできます。
不動産会社に未経験で転職するのであれば宅建は欠かせない資格ですので、独学や通信講座で勉強を始めてみてください。
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<宅建試験の合格体験記 一覧>
著者情報 | |
氏名 | 西俊明 |
保有資格 | 中小企業診断士 , 宅地建物取引士 |
所属 | 合同会社ライトサポートアンドコミュニケーション |