宅建コラム

辞めたい人は多い?宅建の仕事がきつい理由をまとめてみた

宅建の仕事はきつい?

不動産営業として働くメリット

宅建の資格を取得した後に、不動産会社に勤めるのは一般的です。

既に不動産会社で働いていて、スキルアップや資格手当が目的で宅建の試験勉強を始める方も少なくありません。

まず最初に、不動産営業として働くに当たってどのようなメリットがあるのか見ていきましょう。

  • 営業ノルマを達成すれば、高額な歩合で稼ぐことができる
  • 営業力やコミュニケーション力を高められる
  • 人手不足の業界なので未経験でも転職できる

宅建士とは宅地建物取引業法に基づいて定められている国家資格ですので、不動産業界との関連が強いのが特徴です。

宅建資格を活かせる業界は他にもありますが、不動産業界への就職や転職で役立ちます。

辞めたい人は多いの?宅建の仕事がきつい理由をまとめてみた

「本命企業よりも早い時期に選考があった」「宅建士の資格を活かせるから」「未経験でも問題なく働けるから」といった理由で、不動産会社に勤めている方はいます。

しかし、宅建士の仕事が想像以上に辛くて、辞めたいと考えている方は少なくありません。

勤務する会社の状況によりますが、宅地建物取引士の資格を活かして就職しても、仕事に耐えられなくて辞めていくケースは多々あります。

なぜ宅建の仕事がきついと言われているのか、ここでは具体的な理由についてまとめてみました。

通常業務に加えて独占業務にも対応する必要がある

宅建士としての仕事がきついのは、不動産業界で通常業務に加えて独占業務にも対応しないといけないからです。

独占業務とは、その資格を持つ人しかできない仕事内容を指しています。

独占業務を行える資格は、宅建士だけではなく弁護士や行政書士、司法書士や税理士など様々ですね。

宅建士には不動産会社の中でも、次の3つの独占業務を行うことができます。

  • 契約締結前の重要事項説明:お客さんが家を借りたり買ったりする際に、宅建士が契約書の重要事項に関する説明を行う
  • 重要事項(35条書面)への記名や押印:契約前に重要事項説明を行った後に、重要事項説明書に宅建士の記名や押印を行う
  • 契約書(37条書面)への記名や押印:重要事項説明書とは別に作成される契約書に宅建士の記名や押印を行う

宅建士として働いていると、土地や不動産に関する契約が発生する度に仕事が回ってきます。

例えば、小さな不動産会社で在籍している宅建士があなた一人だった場合、全ての独占業務をこなさないといけません。

独占業務に加えて通常の業務も並行して行う形になりますので、「宅建の仕事はきつい」「不動産会社での仕事は辛い」との声が上がっています。

業務の内容が増えるのは、宅建士が会社から重宝されている何よりの証拠です。

しかし、体調を崩すほど多忙な場合は、何らかの解決法を考えなければならないですよね。

営業ノルマが設定されている

厚生労働省が発表した平成29年の雇用動向調査によると、産業別の離職率のデータは次のようになっています。

産業別のデータ 入職率 離職率
宿泊業・飲食サービス業 33.5% 30%
生活関連サービス業 21.4% 22.1%
他に分類されないサービス業 19.1% 18.1%
不動産業・物品賃貸業 17.4% 16.5%
卸売業・小売業 14.6% 14.5%
医療や福祉 16.3% 14.5%
教育・学習支援業 16.2% 13.9%
学習研究・専門技術サービス業 14.8% 13%
運輸業・郵便業 13% 12.4%
金融業・保険業 9.5% 11.8%
情報通信業 10.6% 10.5%
製造業 10.6% 9.4%
建設業 9.0% 8.4%

参考:https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/koyou/doukou/18-2/dl/kekka_gaiyo-02.pdf

不動産業界は、サービス業に次いで離職率の高い分野だとわかります。

不動産業界の離職率が高いのは、厳しい営業ノルマが設定されているのが理由です。

宅建士のメインの仕事は独占業務などの事務作業ですが、人手が足りない時は営業も同時に行わないといけません。

特に中小の不動産会社では、ほとんどの宅建士が営業を兼ねているのが現状です。

営業ノルマの未達成が続いていると、下記のようにきつい現状が待っています。

  • 上司からなぜノルマを達成できないのか詰められる
  • 会社の中に居づらくなる
  • 自己都合での退職を迫られる

資格を持たない他の社員と比べてみると、宅建士が自己都合の退職に追い込まれたり会社に居づらくなったりというケースは少ないでしょう。

しかし、不動産業界は数字がものを言う世界ですので、賃貸営業でも売買営業でも「1ヵ月に○○件」と契約を達成しないといけません。

不動産は購入金額が大きい分、お客さんが慎重になって中々売れないのも不動産営業がきついと言われている理由ですよ。

泥臭い飛び込み営業がある

「宅建士に合格すれば不動産業界で活躍できる!」と考えて、資格取得を目指す方は多いのではないでしょうか。

不動産会社で大いに役立つ国家資格なのは事実ですが、宅建士でも泥臭い飛び込み営業はあります。

飛び込み営業があまりにも辛くて、不動産会社を辞めたいと考えるのは何も不思議なことではありません。

全く知らない人の家に押しかけて飛び込み営業を行い、「二度と来るな!」「警察を呼ぶぞ!」と罵声を浴びせられることはあります。

100件を回って数件の成果が出れば十分なのにも関わらず、ノルマを達成できないと今度は上司からの叱咤が待っているわけです。

次の3つに当てはまる方は、不動産の飛び込み営業には向いていません。

  • 人見知りで他の人と上手くコミュニケーションが取れない人
  • 連続で断られ続けて心が折れやすいメンタルが弱い人
  • 相手を不快にさせることはできる限り避けたいと考えている人

不動産会社によって変わりますが、宅建士でも飛び込み営業が待っていると心得ておくべきです。

労働時間が長くて体力的にきつい

宅建士の主な就職先の不動産会社は、労働時間や勤務時間が長くて体力的にきついという傾向があります。

なぜ他の業種と比べて不動産業界の労働時間が長いのか、考えられる理由を見ていきましょう。

  • 平日であればお客様が在宅している夜以降の営業になる
  • お客様の不動産見学や説明は土日に行われることが多い
  • 人手不足の会社では休日出勤を余儀なくされる

近年では働き方改革の進行により、完全週休2日制の不動産会社も増えました。

それでも、中には残業時間が長かったり休日出勤が多かったりという会社はありますので、「宅建士になったは良いけど仕事がきつい」と感じる人はたくさんいます。

給料が安くて安定しない

宅建士の年収は勤続年数や役職で違いがありますが、大まかな目安は400万円~650万円です。

ボーナスを合わせて年収500万円をもらっている宅建士は、社会保険や税金を差し引いて月収26万円~28万円くらいの収入になりますね。

日本人の平均年収は420万円前後ですので、「宅建士はそこそこ給料が高い」とイメージしている方は多いのではないでしょうか。

しかし、営業ノルマがきつくて労働時間が長い割には、それに見合った収入を得られないと不満を抱える宅建士はいます。

以下では、不動産営業の給料の大まかな目安をまとめてみました。

  • 基本給は最低保証で約20万円前後
  • 宅建士の資格手当でプラスして1万円~3万円程度
  • 残りはインセンティブで決まる

不動産営業では、賞与や売上に応じたインセンティブ制度で年収が決まります。

インセンティブ(歩合給)がないと考えると、資格手当をもらえる宅建士でも給料が安いのが現状です。

営業ノルマを達成すれば、月収で50万円~100万円をもらうのは不可能ではありません。

それでも、簡単に達成できる数値ではありませんので、給料が安くて中々安定しないのは宅建の仕事がきつい理由です。

クレーム対応が多い

クレーム対応の多さで、宅建の仕事がきついと感じている方はたくさんいます。

不動産は高額な商材で、更にBtoC(対個人)のビジネス形態です。

マイホームの購入を例に挙げてみると、長年に渡って高額な支払いを続ける形になりますので、些細なことでクレームを挙げるお客様は少なくありません。

場合によっては、怒鳴られたり掴みかかられたりするケースもあります。

つまり、強いストレス耐性を持っていない方は、不動産のクレームに対応できません。

宅建士はお客様に丁寧な説明をして納得してもらい、適切な対応で満足してもらう必要がありますので、クレーム対応に慣れるまでは時間がかかります。

宅建士で営業もできる人は強い!

宅建士や不動産の仕事がきついと聞き、「やっぱり自分には向いていないかも…」と考える方は多いのではないでしょうか。

確かに他の業種や職種と比較して辛いポイントはありますが、宅建の資格保有者で更に営業もできる人は強いですよ。

「宅建士の資格保有者で独占業務ができる」「営業の成績がずば抜けて高い」と、どちらか片方でも高く評価されます。

しかし、片方だけでは最終的に誰かに最後は頼る必要がありますが、営業ができる宅建士になれば、不動産会社から重宝されるわけです。

不動産営業はハードできつい代わりに、結果を残せば収入が増えて仕事に対するやりがいも出てきます。

不動産業界は数字がものを言う実力主義の世界ですので、若くても結果を残していれば責任感のある仕事を任されやすいでしょう。

まずは宅建士を取得し、その後、営業手法を自分なりに研究していくことで、「営業ができる宅建士」という会社から評価される人材を目指しましょう。

まとめ

以上、宅建士の仕事や不動産会社での業務がきつい理由についておわかり頂けましたか?

宅建士は独占業務で仕事の内容が幅広くなるのに加えて、「営業ノルマがある」「労働時間が長い」「収入が安定しない」といったデメリットがあります。

その代わり、宅建士資格者が営業に強くなれば、会社から高く評価される人材になるということも、頭に入れておきましょう。

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