宅建について

宅建協会に入会するメリットとデメリット!未加入でも大丈夫?

宅建協会とは

こんにちは、ジュンです。

今回は、「宅建協会」に関する記事です。

不動産業を始めるなら、宅建協会に入ったほうがよい

という話は良く聞きますが、あなたは宅建協会に加入するメリットをご存知でしょうか?

また、ひとくちに「宅建協会」と言っても、似たような組織が2つありまして、どちらか一方にしか入れないことになっていますが、ご存知でしたでしょうか?

この記事では、以上のような「宅建協会」に関する詳細について説明していきます。

これから宅建業界で仕事に就くことを希望されている方は、ぜひ参考にしてください。

「宅建協会」には、類似した組織が2つある?

まず、「宅建協会」の概要から確認していきましょう。

「宅建協会」とは、各都道府県の宅地建物取引業協会の略称です。

宅建業を目指している方は、「ハトのマーク」と言えばイメージできるかも知れませんが、そのハトのマークをつけた不動産屋さんが、宅地建物取引業協会の加盟店です。

また、各都道府県の宅建協会を取りまとめる「公益社団法人全国宅地建物取引業協会連合会」という組織がありまして、略して「全宅連」または「ぜんたく」と呼ばれています。

「ぜんたく」のホームページによると、現在、「宅建協会」加盟の宅建業者は、全国で10万社になるそうです。

<参考>
https://www.zentaku.or.jp/about/history/

一方、「宅建協会」と似た目的の団体に「公益社団法人全日本不動産協会」(略称:ぜんにち)があります。こちらは「ウサギのマーク」がトレードマークとなっています。

「ぜんにち」のホームページによると、ぜんにち加盟の業者数は3万5千社とのこと。

<参考>
http://www.zennichi.or.jp/practice/admission/merit/

「ぜんたく」と「ぜんにち」、どちらに加入すればよいの?

狭い意味では、「宅建協会」とは「ぜんたく」傘下の「各都道府県の宅地建物取引業協会」のことですが、

一般には、「ぜんたく」および「ぜんにち」、どちらも「宅建協会」と、まとめて呼称しているようです。※どちらも同じような目的・同じような活動をしていますから、当然かも知れません)

それでは、「ぜんたく」と「ぜんにち」、どちらに加盟すればよいのか・・・という話ですが、

  • 会員(業者)数が多いのは「ぜんたく」
  • 入会金など、費用が若干安いのは「ぜんにち」

後ほど詳しく説明する「弁済業務保証金分担金」は、本店60万円と、どちらに加盟しても同じ金額になっています。

ということで、それぞれのホームページを見るなどして、「自分に合うな」と思う方を決めることになるでしょう(或いは、懇意の業者さんが入会している方に加盟するなど)。

宅建協会に入会するメリットをまとめてみた

宅建協会が設立されるまでは、宅地建物取引業者が免許を受けるために営業保証金を法務局(供託所)へ必ず供託しなければなりませんでした。

営業保証金を供託所へ供託する理由は、以下のとおりです。

  • 宅建業取引では高額な金額の取引が行われるケースが多い
  • 取引の相手方が損害を被るケースも多い
  • 資力のない事業者が取引に関与することを防止する

宅建業取引の安全を確保する目的で、営業保証金の供託が必須だったわけですね。

しかし、事業者の立場に立ってみると経済的な負担が加わっていたため、宅建協会が設立されました。

ここでは宅建協会に入会するメリットを説明していますので、一度目を通しておきましょう。

開業時の費用を抑えられる

不動産業を開業するに当たり、次の2つの方法から選択できます。

  • 営業保証金を供託する
  • 宅建協会に加入して分担金を納付する

営業保証金主たる事業所では1,000万円、支店1ヵ所ごとに500万円を供託しないといけません。

一方で宅建協会に加入すれば、弁済業務保証金分担金を納付するだけで済みます。

弁済業務保証金分担金は営業保証金よりも少ない金額で済みますので、不動産の開業でかかる費用を抑えられるのが宅建協会に加入する大きなメリットです。

宅建協会に加入して納付する弁済業務保証金分担金は、「主たる事業所で60万円」「支店1ヵ所ごとに30万円」と決められています。

開業時に多額の営業保証金を供託するのは現実的に厳しいため、多くの事業所が宅建協会に加入しているのではないでしょうか。

保証協会も2つある

なお、弁済業務保証金分担金に関連する業務を扱うのは、正確には「宅建協会」ではなく、「保証協会」です。

保証協会は「公益社団法人全国宅地建物取引業保証協会」「公益社団法人不動産保証協会」の2種類あります。

「公益社団法人全国宅地建物取引業協会連合会(ぜんたく)」と「公益社団法人全国宅地建物取引業保証協会」は関連団体であり、宅建業者が加入する際はセットで加入しないといけません。※正確には、全宅連の配下の各都道府県の宅建協会に加入することになります。

また、「公益社団法人全日本不動産協会(ぜんにち)」と「公益社団法人不動産保証協会」は関連団体であり、宅建業者が加入する際はセットで加入しないといけません。

つまり、宅建業者が「ぜんたく」か「ぜんにち」、どちらの「宅建協会(広義)」に入るか決めれば、自動的に入会する「保証協会」も決まってくる、ということですね。

様々な支援を受けられる

宅建協会への加入により、様々な支援を受けられます。

今後の不動産業の活動を徹底的にサポートしてくれますので、宅建協会に加入した方が遥かに有利ですよ。

宅建協会への加入により、具体的にどのような支援を受けられるのかいくつか見ていきましょう。

営業支援:「ネット営業の支援」「会員だけが取り扱える全宅住宅ローン」「地域密着の支援」「検索サイトの提供」「顧客向けの家財共済の取り扱い」

実務支援:「充実した各種書式のダウンロード」「全宅連の税務相談」「都道府県宅建協会の不動産相談」「賃貸管理業のサポート」「従業員の福利厚生制度」

スキルアップ支援:「プロを目指す様々なセミナーの実施」「各都道府県宅建協会の法定講習」「会報やホームページによる情報のキャッチ」

費用面だけではなく、「営業支援」「実務支援」「スキルアップ支援」を受けられるのは、宅建協会に加入するメリットです。

多様な研修や困ったときの相談所を中心に、宅建業取引を行う上で手厚いサポートを受けられます。

実務や経営ノウハウを習得できる

上記で説明した内容と少し被りますが、宅建協会に入会すると実務や経営ノウハウを習得できます。

情報の提供や研修制度を中心に、協会が提供する全てのサービスを受けられるわけです。

例えば、東京都宅建協会では加入している会員の教育や研修業務に力を入れています。

それは加入している宅地建物取引士の資質や知識力、情報力などをレベルアップさせることで、不動産業界の地位向上に繋がるからです。

具体的に東京都宅建協会が実施しているセミナーの内容をまとめてみました。

  • 会員やその事業所の従業員は特別価格で「宅建経営塾」「本部セミナー」「支部セミナー」を受けられる
  • 宅建経営塾では初級者から上級者まで、個人のレベルに合わせたコースで不動産業界で幅広く利用できる知識やノウハウを習得できる
  • 実務ノウハウの基礎を学べるため、新入社員研修としても宅建経営塾を有効活用できる

事業を経営していく上でのヒントを得たり実務の不安を解消したりできますので、セミナーに参加したい方は宅建協会に加入しましょう。

会員同士の繋がりを持てる

宅建協会には、下記のように様々な会員が登録しています。

  • 小さな店舗で事業をスタートしている
  • 事業所を全国展開している
  • 地域密着型の総合不動産業を営んでいる
  • 不動産証券化事業を積極的に進めている

宅建協会に加入すると、他の会員との交流や繋がりを持つことができます。

先輩の会員と知り合いになったり話ができる機会が増えたりと、会員同士の繋がりで事業継続のモチベーションがアップするのは宅建協会加入の大きなメリットですね。

他の会員とのコミュニケーションで得たアドバイスで、「新しい仕事のヒントを得ることができた」「困難を乗り越えることができた」と感じている方は少なくありません。

同じ事業に取り組む者同士だからこそ分かり合えることはありますので、長く事業を続けていくためにも宅建協会に加入した方が良いわけです。

宅建協会への入会の手順

宅建協会に加入する方は、宅建業免許の申請手続きと合わせて協会への加入手続きが必要です。

入会の手順は宅建協会で変わりますが、書類の提出と現地調査の2つに大きくわけられます。

宅建協会への加入に必要な書類は、「宅建業免許申請時の書類」「法人の印鑑証明書」「連帯保証書」です。

書類の提出をした後に、宅建協会から事務所の現地調査が行われます。

これらの手続きが行われた後に、宅建協会への加入が認められる流れです。

宅建協会に入会する際のデメリットは?

宅建協会への加入は、開業時の費用を抑えられたり宅地建物取引業を営む上でのサポートをしてくれたりと様々なメリットがあります。

しかし、宅建協会に入会するに当たっていくつかのデメリットもありますので、手続きを行う前に心得ておきましょう。

  • 免許の通知が到着してから加入手続きを始めると、宅建業の営業スタートまでかなりの期間を要する
  • 営業保証金の供託が不要になる代わりに、月々の会費を中心に継続的な経費が発生する
  • 協会の活動や研修、セミナーに参加しないといけない場合がある
  • 廃業した際に弁済業務保証金分担金は返ってくるが、入会費は戻ってこない

宅建協会に支払う会費は1年間で数万円程度ですので、そこまで大きな痛手ではありません。

ただし、営業のスタートまでに時間がかかったり廃業時に入会金が戻ってこなかったりというリスクがあります。

もし不動産業の開業時に営業保証金を供託できる資金状況にある場合は、宅建協会に加入した方が良いのか考えてみてください。

宅建協会に未加入でも大丈夫なの?

宅建協会に未加入でも、不動産業を営めないわけではありません。

上記の項目で説明したように、営業保証金を法務局に供託すれば不動産業を開業できます。

しかし、宅建協会への加入で納付する分担金は主たる事業所で60万円なのに対して、営業保証金の供託は1,000万円です。

開業時の金銭的な負担を少しでも抑えたいのであれば、宅建協会への加入を検討した方が良いでしょう。

まとめ

以上のように、宅建協会に加入するメリットとデメリットを詳しくまとめてみました。

「1,000万円もの営業保証金を支払うのは厳しい」「少しでも開業資金を減らしたい」と考えている事業者は、宅建協会への加入が適しています。

宅建協会に加入すれば営業保証金の供託が免除されますので、弁済業務保証金分担金の納付だけでOKですね。

他にも様々な支援を受けられたり会員同士の繋がりを持てたりというメリットもありますので、宅建協会に入会して不動産業を継続してみてください。