宅建コラム

宅建と行政書士のダブルライセンスがおすすめの理由!試験の難易度や勉強時間は?

宅建と行政書士のダブルライセンス

宅建士と行政書士の仕事内容の違い

宅建試験と行政書士試験は、「どっちの資格を取得すべきなのか?」「どっちの難易度が高いのか?」と比較されることが多々あります。

両方とも専門性が高い業務であり、国家資格の保有者(ライセンスホルダー)にしか業務を行うことは許されていません。

まずは宅建士と行政書士が仕事内容でどのような違いがあるのかまとめてみました。

  • 宅建士は土地や戸建てなど、建物の売買や賃貸を仲介したり契約書を作成したりするのがメインの業務
  • 行政書士はクライアントからの依頼を受けて、官公署に提出する書類の作成や提出の代行がメインの業務

宅建士も行政書士も、契約書の作成業務という点で似ていますね。

しかし、宅建士が不動産関連の資格なのに対して、行政書士は行政手続きを専門とする法律家です。

行政書士は「飲食店を始めたい」「建設業を開業したい」「農地に住宅を建てたい」など許認可申請のプロフェッショナルですので、宅建士と比較してみると業務内容が幅広くなっています。

宅建士と行政書士の試験内容の違い

宅建士と行政書士とでは、下記のように試験内容に大きな違いがあります。

国家資格 宅建士 行政書士
試験科目 「民法等」「宅建業法」「法令上の制限」「税・その他」 「基礎法学」「憲法」「行政法」「民法」「商法・会社法」「憲法」「政治・経済・社会」「個人情報保護・情報通信」「文章理解」
試験時間 1日で120分間 1日で180分間
出題形式 4肢択一式 5肢択一式・多肢選択式・記述式
試験問題数 50問 60問

宅建士が4肢択一式の試験なのに対して、行政書士の試験は記述式の問題も出題されます。

試験範囲も、行政書士のほうが幅広いことが分かりますね。

両方取得すべき?宅建と行政書士のダブルライセンスがおすすめの理由はこれだ!

宅建士と行政書士は活躍のフィールドが異なりますので、「関連性はない」とイメージしている方は少なくありません。

確かに仕事内容には違いがありますが、近年では宅建士と行政書士を両方取得してダブルライセンスを目指す方が増えています。

スキルアップを目指しているのであれば、宅建士と行政書士のダブルライセンスがおすすめ!

このページでは、宅建士と行政書士の両方の資格を取得するメリットについて詳しくまとめてみました。

宅建士の資格を持っていると行政書士の試験に合格しやすい

最初に宅建士の勉強をして資格を取得し、その後に行政書士のダブルライセンスを目指すパターンが多くなっています。

それは宅建士の資格を持っていると、次の理由で法律初学者と比べて行政書士の試験に合格しやすいからです。

  • 資格取得を目指す学習の経験があると意欲を保ち続けやすい
  • 「宅建士に合格した」という事実が自信となり、行政書士の勉強も頑張れる
  • 宅建試験でも行政書士試験でも民法の問題が出題される

宅建士の資格取得者は既に民法に関する知識を兼ね備えていますので、行政書士試験の学習を有利に進められますよ。

ただし、宅建試験の民法と比べて行政書士試験の民法は遥かに難しいため、より深く対策しないといけません。

問われる条文や知識の量が多いのが理由ですが、宅建士合格の後に民法を学べばリアルに深く理解できます。

より円滑に不動産関連業務を進められる

宅建士の資格を取得して不動産業界で働き、業務の補助として行政書士のダブルライセンスを目指す方法がおすすめです。

宅建士と行政書士の両方の資格を持っていると、今までとは違ってより円滑に不動産関連業務を進められます。

宅建士として業務を行うに当たり、物権の売買で各種契約書を作成しないといけません。

もし行政書士の資格も同時に持っていれば、「農地法の許可」や「開発行為の許可申請」などの不動産関連依頼も受けられるようになります。

もちろん、行政書士として仕事をしていても不動産売却に関する案件も舞い込んできますので、宅建士の不動産知識が役立つでしょう。

独立開業の成功率が高くなる

将来的に独立開業を目指すのであれば、宅建士と行政書士のダブルライセンスが役立ちます。

独立開業して成功するには、顧客やクライアントをしっかりと確保しないといけません。

どちらかの資格単体よりも、ダブルライセンスの方が業務の幅は広がります。

「宅建士の資格を持つ行政書士」と自分を売り込むことができますので、他の人と差別化を図れるわけですね。

現在では宅建士の合格者数が増えた影響でこの資格だけでは評価が上がりにくいため、行政書士とのダブルライセンスを目指してみてください。

宅建士と行政書士の試験の難易度が高いのはどっち?

宅建士と行政書士を比較してみて、どっちの試験の難易度が高いのか気になるところです。

ここでは、宅建士と行政書士を試験の合格率のデータで比較してみました。

試験年度 宅建士の合格率 行政書士の合格率
平成24年度 16.7% 9.19%
平成25年度 15.3% 10.1%
平成26年度 17.5% 8.27%
平成27年度 15.4% 13.12%
平成28年度 15.4% 9.95%
平成29年度 15.6% 15.7%
平成30年度 15.6% 12.7%

平成29年度の試験だけは、行政書士よりも宅建士の試験の方が合格率が低くなっています。

しかし、平均してみると宅建士の合格率が15%前後なのに対して、行政書士は10%~11%前後です。

行政書士の試験は問題数が多かったり記述式の形式もあったりと、非常に難しくなっています。

そのため、宅建士を取得してから行政書士のダブルライセンスを目指す方は、宅建試験よりも行政書士試験の方が難易度が高いと心得ておきましょう。

宅建士と行政書士を勉強時間で比較してみた

勉強のやり方によって変わりますが、宅建士と行政書士は試験に合格するまでの勉強時間で次の違いがあります。

  • 宅建の試験に合格するまでの勉強時間の目安は約150~300時間
  • 行政書士の試験に合格するまでの勉強時間の目安は約500~800時間

どちらも知識ゼロから勉強をスタートした時の目安ですね。

宅建士の資格を取得してから行政書士の試験勉強を行う場合は、民法に関する知識がありますので勉強時間は短くなります。

しかし、行政書士の試験の難易度は非常に高いため、ちょっとやそっとの勉強では合格できません。

宅建と行政書士の試験対策で押さえておきたいポイント

このページでは、宅建と行政書士の試験対策で押さえておきたいポイントをまとめてみました。

  • 宅建試験では問題の比率の大きい権利関係(民法等)と宅建業法の科目を中心に学習する
  • 行政書士試験では行政法と民法を中心に、他の科目の知識も幅広く学習する

宅建試験も行政書士試験も、合否をわける可能性の高い科目を中心に勉強すべきです。

ただし、行政書士試験は行政法と民法だけではNGで、全体のバランスを考えながら知識を吸収しないといけません。

最初は参考書やテキストを使って基礎をしっかりとマスターし、その後に過去問を解いて試験の傾向を掴む努力をしましょう。

宅建と行政書士の同時受験はどう?並行して勉強できる?

宅建士の試験は10月の第3日曜日、行政書士試験は11月の第2日曜日ですので同時受験は不可能ではありません。

要領の良い方は、2つの資格の勉強を並行して行って合格しています。

早く資格を取得して仕事で活かしたい気持ちはわかりますが、1年間で宅建士と行政書士の2つの資格を取得するのは現実的ではありません。

宅建士の試験に加えて、勉強時間の目安が約600時間を超える行政書士試験に合格するのは皆さんが想像する以上にハードルが高いですよ。

どちらの勉強も中途半端に終わり、「宅建士と行政書士の両方の試験に落ちてしまった…」という事態も十分に考えられます。

頑張って息抜く暇もないタイトなスケジュールにすると精神的なストレスも溜まりますので、同時受験はできる限り避けた方が良いでしょう。

もし不動産業界への就職や転職を目指しているのであれば、最初に宅建士の資格を取得し、翌年に行政書士の勉強をスタートしてダブルライセンスを目指すべきです。

未経験で転職しやすいのは宅建士と行政書士のどっち?

未経験で転職しやすいのは、宅建士と行政書士のどっちなのか気になっている方は多いのではないでしょうか。

行政書士の資格を取得した後の就職先は、大きくわけると次の3つです。

  • 独立開業する開業行政書士
  • 他の仕事をしながら独立する兼業行政書士
  • 行政書士事務所に勤務する使用人行政書士

働き方は多種多様ですが、行政書士の資格保有者を募集している求人は多くありません。

一方で宅建士の資格を持っていると、未経験でも不動産業界で重宝されます。

転職のしやすさで比較してみると宅建士に軍配が上がりますので、ダブルライセンスを目指すなら後から行政書士の資格勉強を始めてください。

まとめ

業務の幅を広げて活躍の場所を広げるために、宅建士と行政書士のダブルライセンスを目指すのは効果的です。

独立開業を考えているのであれば、他者との差別化を図る目的で2つの資格を取得した方が良いでしょう。

難易度や勉強時間など違いはありますが、宅建士と行政書士は相性の良い国家資格ですので、2つを取得してスキルアップを図ってみてください。

また、行政書士以外に、宅建とのダブルライセンスに有望な資格を知りたい方は、下記の記事も参考にしてください。

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